機能性表示食品業界の基礎知識

機能性表示食品は、科学的根拠を基に機能性を表示できるものです。ここでは、機能性表示食品の概要や科学的根拠は何が必要なのか、どのような義務があるのかなど基本的な情報をまとめました。機能性表示食品としての商品開発や届け出、プロモーションを検討している方はぜひ参考にして下さい。

機能性表示食品とは

機能性表示食品とは、「おなかの調子を整える」「脂肪の吸収をおだやかにする」など食品の機能性を表示できる食品です。消費者の誤解を招かないよう、科学的根拠に基づいた機能性を事業者の責任で表示します。

「いわゆる健康食品」の1つであり、安全性及び機能性の根拠に関する届け出義務、消費者への適正な情報提供の基準が設けられています。基本的に生鮮食品を含めたすべての食品が対象で、届け出た情報は消費者庁のウェブサイトで公開されています。

届出制と事業者責任について

機能性表示食品制度では、事業者が食品の安全性や機能性についての科学的根拠などを示した書類を販売前に消費者庁長官に届け出ることで、機能性を表示できるようになります。国が安全性や機能性について審査を行うわけではなく、あくまでも事業者の責任での届け出です。

科学的根拠の要件

機能性表示食品に必要となる科学的根拠は、最終製品を用いた臨床試験または研究レビューです。臨床試験では原則として3カ月間2重盲検無作為化比較試験を行い、評価指標に明確な差があり機能性が確認できることが求められます。

評価レビュー(システマティックレビュー)は、論文データベースから当該となる最終製品や機能性関与成分を使った臨床試験の結果から肯定的、否定的どちらの結果も含めて情報を収集、分析した上で肯定できると判断されることが要件となります。

パッケージ表示の義務

機能性表示食品のパッケージには、食品表示法に則って表示が義務付けられています。

これらの表示には文字サイズにも規定があります。

特定保健用食品(トクホ)・栄養機能食品との違い

機能性が表示できる食品区分である「保健機能食品制度」には、機能性表示食品、栄養機能食品、特定保健用食品の3つがあります。

国による審査が必要なものが特定保健用食品で、パッケージに「消費者庁許可」と記されたマークを表示しなければいけません。機能性表示食品や栄養機能食品にはこのマークがありません。

また、機能性表示食品は機能性の根拠についての科学的根拠を届け出る必要がありますが、栄養機能食品はすでに科学的根拠が確認されている栄養成分を一定の基準以上含んでいれば届け出無しで機能性を表示できるという違いがあります。

対象となる商品形態

機能性表示食品は一部を除く食品全般が対象です。「生鮮食品」、「サプリメント形状の加工食品」、「その他加工食品」に分類されています。サプリメント形状の加工食品には錠剤やカプセル剤、粉末剤や液剤などがあり、その他の加工食品には清涼飲料水やレトルト食品、食肉加工品などが挙げられます。機能性表示食品全体の50%以上が、サプリメント形状となっています。

参照元:独立行政法人農畜産業振興機構
(https://www.alic.go.jp/content/001226811.pdf

市場規模と動向

2023年の機能性表示食品の国内市場規模は2022年見込みで5,462億円、2023年度予測も約6,000億円となり、2021年と比べると134%を超える伸びとなっています。また、機能性表示食品の食品形態別公表件数は2022年で5,995件、2023年で6,752件と増加傾向で、今後も消費者の健康意識の高まりと合わせて市場が拡大することが見込まれます。

ただし、「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」の一部が2023年9月に改正され、届け出資料として用いられる研究レビューの科学的根拠により信頼性が求められるようになりました。科学的根拠での措置命令が出されたこともあり、今後は科学的根拠とする資料の信頼性を高めることが必要となるでしょう。

リスクと課題

機能性表示食品は根拠となる科学的データがあいまいなことも多く、エビデンスが不十分なまま表示されている商品があることが指摘されています。また、通常は偽薬を用いたダブルブラインドテストなどで検証される臨床研究ですが、機能性表示食品に関する論文では行われていないものがあることもリスクの1つです。

機能性表示食品には副作用が起こるリスクもあります。紅麹を含む食品での健康被害が起こりましたが、他にも健康被害が起こるリスクはゼロではありません。これらの課題に対応するために、2024年9月に、GMPに基づく製造管理の要件化、健康被害が発生した場合の届け出の義務化などが当面の対応として取られています。

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